元旦の読書__南洲の教えに学ぶ [和尚生活]
新しい一年がはじまった。
元旦の今日、やはり気分的にも前向きになるような
読書をしようと思い、選んだ一冊がこれ。
心が洗われる。
元旦から、西郷隆盛の教えを稲盛氏が噛んで
ふくむように解説してくれる。
これぞ、まさに元旦の至福のひとときである。
せっかく読んで感じたことを即実行に移したい。
その備忘録として、ここにその教えを記しておきたい。
■無私
人の上に立つリーダーは
私利私欲を捨てて
正道を歩め
成功すればするほど、
偉くなればなるほど、
謙虚に振る舞う
自分が最も損な役を引き受けるという
勇気がなければ、
上に立ってはならない
人材登用の鍵は
人間の成長を信じること
■試練
辛酸、苦難を乗り越え、
志を立てる
辱めを受けそれに耐えたとき、
人は悟りに近づく
後方で作戦を練るよりも
最前線で戦う
謙虚な心で
人の意見に耳を傾ける
優れた経営者は
「理」に照らして「情」に生きるような
両極端を併せ持つ
■利他
欲を離れること、
誠を貫くこと、
人に尽くすこと
誠は天の道なり。
これを誠にするは人の道なり。
成功するよりも
成功を持続させる方が難しい
人材は君子だけでなく、
小人を使ってこそ大きな仕事ができる
目立たないが
徳を備えた人物をトップに据える
名声を欲張る、地位を欲張る、財産を欲張る
――己を愛するのは善からぬことなり
■大義
「敬天愛人」
――天を敬い、人を愛する。
策略で勝ち得た成功は
長続きしない
「動機善なりや、私心なかりしか」
を常に問う
■大計
思いつきの施策では
国が危うくなる
明確なビジョンを
打ち出す
リーダーは
日本国の大計を示すべきだ
■覚悟
「命もいらず、名もいらず、
官位も金もいらぬ人」
欲で動かない人は
誠、仁、義で動く
国民を富ませる努力こそ
国を本当に豊かにする
■王道
正道を踏んで
勇気をもって交渉に当たれ
世界で尊敬される
上質な素封家国家の道を歩け
「富国有徳」の国を
日本はめざすべき
■真心
純粋な真心をもつ
至誠の人になれ
才識だけを振りかざしても、
誠の心がなければうまくいかない
■信念
ルールや制度を整備しても
不正はなくならない
人生・仕事の結果
=考え方 × 熱意 × 能力
経営はトップの器で決まる
知識を見識へ、
見識から胆識へ
胆識をもたらすものは、
勇気だ
■立志
すべては
「思う」ことから始まる
誠の道を踏み行えば
角が立つ
みんなが正道を
踏まなければならない
■精進
一心不乱に働くことによって
魂は磨かれる
人生とは魂を磨くために与えられた、
ある一定の時間と場所
経営とは
地道な努力の積み重ねの結果
常に自分を反省し、
ど真剣に生きる
■希望
乞食の身になることで
己を知る
他によって生かされている己
地獄と極楽は
人の心の違いにあり
風呂は五右衛門、
酒は焼酎、
膳は一汁一菜。
それをありがたく味わい、
心地よい疲れを癒しながら
ゆったりとする。
今日一日に感謝し、
心を鎮め、
また明日も懸命に生きようと
気持ちを新たにする。
波瀾万丈の人生の節々で、
心に何を思い、何を行うかによって、
運命は大きく変えることができる
合掌
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