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三回忌の法要 [和尚生活]

 

 


 寒い日が続く。

 


 昨日は千葉の実家で義母の三回忌の法要を営んできた。

 房州・安房鴨川でも吹く風は冷たく、
 水仙の花も心なしか縮みこんでいるように見えた。


 法要、お墓参り、そして身内での会食。
 都会とは違い、三回忌の法要でもお坊さんや親戚、あるいは
 ご詠歌や近所の親しい人々で40人を超える集まりとなった。


 三回忌・・・早いもので2年が経過したことになる。


 この1年の出来事など、親戚同士で確かめ合う。
 病気になったり、子供が結婚したり、就職したり。
 やはり冠婚葬祭が中心の話題となる。


 そのなかで、ひとつ心に残った話があった。


 親戚の一人が、最近川柳に凝っているという。
 現在、鴨川で花の栽培をして生計を立てている人なのだが、
 時々新聞に川柳を投稿しているのだそうだ。

 何でも、一度それが佳作として新聞に掲載されたそうな。


  自分の思いなんてちっぽけなものだが、その小さな思いを
  川柳に託して投稿する。それが新聞に載ることで世の中に
  披露される。同じ思いの人との共感が生まれているという
  気持ちが、世の中に通じているのかなという実感として
  大きな励みになるんだ・・・


 なかなかいい話だなと思った。


 確かに、どんなに自分の考えややり方が正しいと確信していても、
 それが自分以外の世の中(もっと広く言えば世間)に受け入れられて
 いるか否かで、やはり人間の心は強くも弱くもなる。

 世の中のすべての人に受け入れられなくてもいい。
 一人でも自分の理解者がいると思えることが、大きな力になる。


 そして、それこそが世の中で生きていることの証なのではないか。


 そんな思いを巡らせながら、亡き母のこと偲んだ。

 また、この世に残って必死に生きている人々とのつながりに
 思いを馳せたりしていた。


 私自身の思いもとても小さく、常に揺れ動いている。
 吹けば飛ぶような信念かもしれない。
 (そんなの信念とは、言わないのかもしれないが。。。)

 

 ただ、こうしたかぼそい部分の思いを
 メルマガやブログという媒体を通して世の中に公開している。

 もう、そんな生き方をはじめて4年以上になる。

 これもどこかの誰かとつながっていたいという思いの一端が
 行動として現れた結果なのだろう。


 ほとんど一方的な発信ばかりだが、それでもそこに人との結びつき
 みたいなものを確かに期待している自分がいる。

 

 いまはまだ小さなかぼそい思いしか発信していない。

 ただ、とにかく感じたこと、思ったことをそのまま配信するしか
 術がない。


 そのうちに自ずとどうあるべきか、分かってくるのではないか。
 否、分かってこなくてもいいのかもしれない。

 


 このメルマガやブログで根っこの部分がつながっている。

 


 そんな人間がどこかに必ずいると信じて今日もこうして
 パソコンに向かっている自分がいる。

 


 それだけで十分じゃないか。。。

 

 

 昨日は、わが実家のお寺の前をSLが通るというので、午後はその見物に回った。
 目の前をD51が警笛を鳴らしながら通り過ぎていく。。。


 一瞬の出来事ではあったが、心の中に小さな灯火が燈った。

 

 

 

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 <和尚のひとりごと>
   ★★★ 警笛鳴らせ! ★★★

 <キーワード>
   ・寒い休日
   ・線路は続くよどこまでも
   ・つながりたい症候群
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